アイアーシュッケ

ドレスデンの名物料理と言われているものが二つある。前回の日記に書いたザウアーブラーテンと、イモのスープである。
名物菓子と呼ばれているものには、アイアーシュッケがある。アイアーシュッケ (Eierschecke) というのはドイツ語で卵 (eier) のまだらの (schecke) という意味で、焼いた菓子の表面がまだらになるからそう呼ばれているらしい。ドイツ語版のWikipediaにもエントリがありザクセンのお菓子というので間違いないようだ。

リサーチの結果、標準的なものは卵の入った層、凝乳(quark, クァルク)、スポンジケーキの三層になっているらしい。今回3軒の店でアイアーシュッケを食べ比べてみた。

まず、泊まったホテルの近くにあった、ワールドトレードセンター内ベーカリー Laube のもの。これは3層というよりは2層になっていて、固めの生地の上にカスタードクリーム様のものを敷き詰めて焼いた、という感じ。フルーツの缶詰がちょっと入っていて、さっぱりと食べられる。余談だがベーカリーでは大きな鉄板で焼いた素朴なケーキを同じサイズに四角く切ったのを沢山売っていて、どれも美味しそうだった。5x6cmくらいのサイズで、1個0.5ユーロ。お値段も素朴だ。


2軒目は、Altmarkt Galerie という中心地の大きなショッピングセンターの西側の出口のすぐ脇にあるベーカリーのもの。計測したところ、半径17cm、厚みもある食べ応えたっぷりのケーキだった。これは伝統的な3層構造。かなりスポンジ感のあるふわふわのものだった。

3軒目はマイセンの町の菓子屋で購入したもの。これも三層構造だが、薄くて小ぶり。凝乳少なめ。上にざらめ糖を散らしてあるが、全体的には甘さがさっぱりしている。陶磁器で有名なマイセンはザクセンの古都で、このお店 Schreiber も創業1867年というから立派な老舗だ。0.8ユーロとこれも素朴なお値段。

日頃甘いもの嫌いを標榜しているのだが、このアイアーシュッケはクリームもチョコも使ってないし、甘さがさっぱりしているので余裕で食べられた。というか、結構美味しく頂いた。バウムクーヘンも美味しいと思うし、ドイツ菓子の素朴な味は私的には結構いけるようだ。それにしても、1週間でケーキ3個、しかも同じ種類のケーキ3個というのは新記録かも。