四国旅行 高知編その2

よさこい祭り

さて、今回の四国旅行の本来の主目的は実は「よさこい祭り」だったのである。
というのも、夏休み旅行でなにか夏祭り的なものを見学したいなと思った私が、内容をよく知らないままに「たしか、よさこい祭りとかいうのがあったような..」と思って、適当にその日程にあわせて高知に滞在できるような旅程を組んだのだ。だから、主目的は「よさこい祭り」だが、どんな祭りかということについてはまったく前提知識のない状態で旅をするということになったのだ。

よさこい祭りというのは、戦後に始まったお祭りで、今年で56回目の開催になるそうである。高知県内の各地から沢山のグループが参加して、グループ単位で踊りながら街を練り歩く、というものであるらしい。一グループはたいてい、大きなスピーカーを載せて音楽を流す先導のトラックに続いて多数の踊り子さんが踊りながら歩き、最後尾には大きな旗を振る人がいる、というのが一般的な構成のようだ。

流される音楽はベースは「よさこい鳴子踊り」だと思うのだが、いろいろと現代風にアレンジされていて様々。衣装も和風だけではなく、洋風とかアラビア風とかよくわからない文化混合系とか様々だ。私の高校には文化祭の後夜祭でクラス単位で思い思いの衣装を作ってダンスを踊るという慣習があったのだが、そのノリを思い出した。


祭りの本番は2日間にわたって開催されるのだが、その間は市内のいたるところが踊りのシーンになる(祭り全体は前夜祭と後夜祭を入れた4日間)。多くのメインストリートや商店街、公園に設置された舞台など、なんと市内の16箇所で踊りが繰り広げられる。一番のメインストリートが高知城ちかくの追手筋で、ここには有料の観客席が設置される。あちこちから大音量のよさこいの音楽が流れていて、街はすごい熱気だ。

内心伝統的なお祭りを期待していたので、ちょっと肩透かしを食った感じだった。が、ずっと見ているうちにその熱気に巻き込まれてなんだか楽しくなってきた。でもたぶん、見るより参加するほうが絶対に楽しそうなお祭りだった。


桂浜

バスで駅前から小一時間くらいかかる。砂浜は文句なく美しいが、一番有名なのは巨大な坂本竜馬の像だろう。桂浜公園には「坂本竜馬専門店」なるものがあって、なにを専門に扱ってるのかよくわからないが、怪しげなのであった。あと、土佐闘犬センターというのもあったが、ちょうど時間が合わなくて闘犬にはお会いできなかった。

ちょっと裏手に登ると、長宗我部の居城だった浦戸城趾(今はたんなる小高い山)や、坂本龍馬記念館がある。いろいろ収蔵品があるのだが、竜馬が九州に新婚旅行に行ったときに、高千穂峰の天の逆矛の様子を絵に描いて姉の乙女に送ったという手紙が面白かった。手書きのイラストの入った手紙に感じる人間の体温にちょっと感動。

ぼうしパン

途中でパン屋を覗いたら、ケンミンSHOWでも紹介していたぼうしパンを売っていた。メロンパンの皮の部分がたれ落ちて帽子のツバ部分になったような感じ。素朴な甘さでよい感じ。


高知のうまいもの

夜は、追手筋近くの評判のよかった居酒屋へ。日本酒と共にいろいろと美味しいものを頂いた。

ちゃんばら貝。いわゆる巻貝の煮たものだが、巻貝のフタになる部分が細長く、剣のようにみえることから「ちゃんばら」という名前がついてるらしい。

どろめ。いわゆる生シラス。最近は近所の店でも手に入りやすくなったけれど、やっぱり新鮮で美味しい。

カツオのたたき。ここも、焼き立てのをだしてくれる。どうも高知ケンミン的には、焼きたてじゃないカツオたたきなんて許せないという風潮がある気がする。エッジが立っててものすごく旨い。カツオ好きな同行者はまたハートをわしづかみにされていたのであった。

四万十のあおさのてんぷら。青海苔純度高し。


写真では分かりづらいけれど、イカ刺しとオクラを、カツオの酒盗少々で合えたもの。酒盗は塩辛くてそのまま食べると強烈だが、こういう料理にアクセントで使うのはなかなか美味しい。アンチョビみたいに使えそう。

カキマニアのわたくし的に一番うれしかった岩牡蠣。1個が大きいので6切れに切り分けてあるが、一切れが普通の大振りな牡蠣ほどもある。香りはそれほど強くないが、クリーミーでなんともいえない美味しさだった。。。

カツオの「はらんぼ」の焼いたの。はらんぼというのはハラミのことだけれど、高知でカツオをさばくときに、腹にV字型に切込みを入れてさばく、そのV字型部分がそのままの形で焼いてある。新鮮なので臭みはなく、油がのってて最高。

四万十の鮎。立派な大きさで香りもよく、これも最高。

幸せでした...