台湾素食

そういえば中国料理のベジタリアンフードを素食と呼ぶはず、と思ってAmazonで検索してみたら、こんな本を見つけた。思わず即日購入。

台湾素食―たいわんすーしー。目からウロコの健康食

台湾素食―たいわんすーしー。目からウロコの健康食

小道迷子の漫画による、台湾の色々な素食料理やお店の案内書といった感じ。そういえば、以前台湾に行ったときも素食屋さんがあちこちにあった気がするけど、当時はわざわざベジタリアンフードを食べるなんて勿体無いような気がして、試してみなかった。今なら試してみたいなあ。日本にも素食の店が何軒かあるようなので、行ってみようかしらん。

関連本でもう一冊。

チャンさん家の台湾ベジごはん

チャンさん家の台湾ベジごはん

こちらは、家庭で簡単にできる素食メニューを紹介しているレシピ本。小道迷子との可愛い漫画で作り方やコツを紹介してくれる。マオミーという、太ったネコさんが主人公なのだが、これがぶにゃぶにゃしたダメ猫で、すんごく可愛い。デブ猫フェチの私としては、たまらない可愛さ。

最近、おとなしい和食が多かった私なのだが、もともと台湾料理は大好き。さっそく、本に紹介されているレシピをいくつか作ってみた。

(1) 八角滷菜(バージャオルーツァイ)

滷菜というのは滷味(るーうぇい)のこと。八角の効いた醤油味の煮物というか、台湾風のおでんみたいなもの。豚肉や鶏肉を入れるのが一般的だけど、本に従ってネギ、人参、こんにゃく、こんぶ、厚揚げ、干ししいたけなどの菜食な素材を入れて、醤油と紹興酒、五香粉と八角を入れて煮込む。香菜を添えて。

メニューに従って作ると、割と水は少なめで、おでんよりはかなり濃い目の醤油の効いた味になるが、これが良い感じに台湾らしさをかもしていている。濃い味に煮えたこんにゃくも厚揚げも旨い。あと、非菜食主義者のために鶏手羽先と、趣味で日本の関東地方おでんの素材である「ちくわぶ」も入れてみたのだが、八角の香りに煮えたちくわぶが意外と旨い。違和感なく台湾色に染まって、食材としての幅の広さを見せ付けたのだった。

(2) 油飯(ヨウファン)

油飯というのは台湾風のおこわで、普通は豚バラ肉などのこってりした素材が入るが、それを菜食でまとめたもの。具は人参、筍の水煮、エシャレット、干ししいたけ、枝豆、木綿豆腐などで、これを炒めて醤油と砂糖で味付けしておいたものを、もち米と一緒に煮る。今回は食材の供給事情の関係上、エシャレットを玉ねぎ、干ししいたけを干し舞茸、枝豆を大豆水煮(にしようとして忘れ)、木綿豆腐は厚揚げの角切りに、となった。でも十分に美味しかった。
干し舞茸は、こちらのブログを見て、真似して自分で干してみたもの。良いだしが出て、美味しい。

(3) 白●■湯(バイルゥオボオタン)

漢字が出ぇへん...●は羅に草かんむり、■は葡の中の部分が冨みたいになった字。たしか、白●■で大根の意。

これは、厚切りにした大根を野菜出汁で煮込んで、最後にみじん切りのセロリとごま油と香菜を入れて仕上げたスープ。ちなみにこれも、食材供給の関係により、大根ではなくカブで作ったうえに、出汁になるかなと思って北京冬菜(ニンニクの利いた中国の漬物)を入れてみたりしたので、レシピから乖離してしまった。ともあれ、さっぱりしつつ、セロリの香りがエスニックさを出していてうまい。

元来日本では採れない香辛料や野菜を使ったりするので、台湾素食はマクロビ的には微妙なところかもしれないが、菜食で体に優しく、しかも美味しいのがたまらなく良い。ハマってしまいそう。(結局、中国料理が好きなのである...)