粉皮

以前、近所の中国人経営の中華料理屋に行った時に
「中国クズと野菜の炒め物」
というメニューがあって、目の悪い私は、つい
「中国野菜クズの炒め物」
と読んでしまって、なんだこりゃ、まかない料理か、と非常にびっくりしたことがあった。
好奇心で注文したところ、それは幅広のぴろぴろした食感の不思議な物体が入った炒め物で、ああ、このふしぎな物体が「中国クズ」、つまり「クズ」=「葛」なんだろうな、と納得したのである。


中国クズと野菜の炒め物

先日中華街に行った折に、中国クズの正体らしき食材を売っていたので買ってきてみた。「粉皮(フェンピィ)」といって、材料は緑豆らしく、見た目は生春巻きに使うライスペーパーをやや大きく厚くしたような雰囲気である。周囲がぎざぎざに分厚くなっていたり、表面がデコボコして竹の節のような跡が残っていたりして、いかにも「竹のザルに広げて干しました!」的な素朴な風貌が素敵。
熱湯に10分ほど付けるとぴろぴろになるので、適当な大きさに切って使う。戻すのがやや面倒くさいが、ぴろぴろした食感がなかなか良い。