椎茸大量生産

知り合いが椎茸栽培セットを入手して、自家製椎茸を育てている、という話を聞いた。ちょっとイイナー、と思ってネットで調べてみると、意外と手ごろに、1セット約1000円くらいの値段で売っている。

スーパーで買う椎茸は、安いときでだいたい6個で200円くらいなので、6*(1000/200)=30個収穫できれば元が取れるな、と即座に頭の中で計算が成り立った。過去に購入した人のレビューを見ると、60〜70個くらい収穫できたという体験談が書かれている。元を取れる可能性高し。

さらに見ると、1個買うと送料が数百円かかるが、2個だと送料無料になると書いてある。カシャカシャカシャーン!と私の頭の中のスーパーコンピュータが余計な計算能力を発揮して、気がついたら我が家には2個の椎茸栽培セットが届いたのであった。

栽培セットの初期状態はこんな感じ。

木屑だかなんだかを円筒形固めて菌糸を植えつけたような奇妙な物体。これを全体的に水でぬらし、乾燥しないように付属のビニール袋に入れて、やや暖かいところに放置しておく。一日一回霧吹きで水分を補給。

3日目。上部に丸い粒々が浮き出てきた。椎茸の赤ちゃんらしい。

5日目。丸い粒々が浮き上がって、きのこっぽくなってきた。

6日目。一番大きいやつは、すこし椎茸らしい模様が浮かび上がってきた。

7日目。前日、暖かかったためか、全体に急激に成長して椎茸感を向上している。っていうか、何処からどう見ても椎茸。

数日放置して、11日目。いきなり椎茸大発生。混雑していた上部は、椎茸が重なり合ってなんだかよく分からない状態になっている。どひぇー。

横から見るとこんな感じ。側面にみっちりと椎茸が生えまくっている。どひぇひぇー。なんか、妙に怖い...。

あわてて収穫。この日、全部で15個くらい。欲張って大きくなるまで放置したので、カサが少し開いてしまった...

採れたての椎茸は、フライパンでじっくり蒸し焼きにして、塩を振って食べた。採れたてだけあって、味が濃くて美味しい。

結局、2日間で30個くらい収穫したけど、まだまだ次々と生えてくる。2セット分60個の採算ラインまでもうすぐだ。すばらしい買い物だ。食べても追いつかないので、とりあえず余った分は干ししいたけにすることにした。椎茸生産より先に、干し椎茸の作り方を覚えておいてよかった。逆だったら途方にくれたと思う。

ひとつだけ問題があって、別に菌糸類が嫌いなわけではないけれど、椎茸が育っているところを見ると、可愛いと思う反面、背筋がゾクゾクとする。あえていうなら、未知の生物が部屋の片隅で増殖している悪寒というか...。でも、食べれば旨い。