マイセン (Meissen)

一年前の旅の振り返りシリーズその2。

*記憶を頼りに書いているため、地名や道順については誤りがある可能性があるので。旅の参考にされる場合、ガイドブックなどで検証して頂くことをお勧めします。

マイセンは、ドレスデンの北に電車で小一時間ほど行ったところにある、日帰りのサイドトリップに手ごろな街である。街の名を冠した高級陶磁器の工場があるが、それ以外にも中世の面影を残した町並みや古い城などの見所がある。

マイセンの街へ

まずは電車でマイセンへ。マイセンの駅は愛想のないコンクリ造りで周囲も近代的な寂れた街という感じなので一瞬戸惑う。駅を出てエルベ川沿いにしばらく北に向かって歩くと川向こうに丘の上の城や古い街並みが見えてくる。川を渡った向こう側が見所の多い旧市街。


(川向こうの旧市街をのぞむ)

橋を渡って2ブロックほど歩いたところがちょっとした広場になっている。聖母教会 (Frauenkirche) が目印。この広場にツーリストインフォメーションがあるので、街の地図や観光情報をゲットすると便利。

(広場と聖母教会)

中世の面影の残る、くねくねとした細い道を歩いた。古い建物や細い石畳の道が混在してなんとも美しく、こういうのが好きな私にはたまらない美しさだった。

(城へ向かう途中)


(石畳の道と赤い屋根の家が並んだ小さな街の風景)

カテドラルと城

丘の上に出ると、そこにカテドラルと、城 (Albrechtsburg) がある。両方とも内部を見学できる。

(カテドラル)

カテドラルも美しいが、Albrechtsburg の内部は特に豪奢を尽くして一部屋ごとに異なる意匠をこらした内装がとても美しかった。アーチ型の天井や壁に、伝説や歴史の一場面や、歴代の城主の肖像などのさまざまな絵が描かれている。磁器のストーブも凝った作りでとても美しい。

(Albrechtsburg)


(Albrechtsburgの内部)

また、土地柄らしくマイセン磁器の人形も沢山陳列されていた。

(マイセン磁器の人形たち)

マイセンの磁器工場

またくねくねした街を通って、下の街に戻り、今度は少し離れたところにあるマイセンの工場に向かった。歩いていけるが多少距離があるので、歩くのが好きでない方はバスなど利用した方がよいかも。

工場の入り口では、剣を交差した形のマイセンのマークをつけた磁器の馬がお迎えしてくれる。

(マイセンの馬)

中では磁器の展示や販売を行っている他に、レストランがあってマイセン磁器を使ってお茶や食事を楽しむことができる。マイセンの磁器は非常に高価でなかなか手が出ないのでいいかも。また、磁器作りの工程を一通り見せてくれるワークショップもある。粘土を型に詰めたり、細かなパーツを組み合わせたり、絵付けをしたりという各工程ごとに部屋が割り当てられており、オーディオヘッドフォンで説明を聞きながら見学できる。なかなかナイスなプレゼンテーションだった。


(製作中の磁器の人形。左上から反時計周りに、(1) 細かくパーツに分けて型にはめて粘土を固めたもの、(2) パーツを組み立てている途中。まずパーツをくっつけたのが左側で、継ぎ目を滑らかに整形したものが右側。(3) 作業中の様子。同じデザインで大きさの違う人形があるように見えるのは、焼き縮みするため。(4) 何工程にも分けて絵付けをして焼きあがった完成品)


展示されていた作品はどれも美しかったが、私としては写真のヤギのブックスタンドがとても気に入った。ヤギが頭で押して本を支えてくれるデザイン。かわいすぎる。


(ヤギのブックスタンド)

Vincenz Richter (ビンセンツリヒター)

最後に街に戻って、名所となっている古いレストラン Vincenz Richter (ビンセンツリヒター) へ。店に入ると古い武器などが陳列されていて面白い。私は中庭にある席に通されたのだが、中世の面影残る居心地のよい空間だった。時間がないのでワインいっぱいだけ飲んで、しばしくつろぐ。


(Vincenz Richter)

(左上から反時計回りに、(1) Vincenz Richterの中庭の席、(2) 中庭から上を見上げたところ、(3) トイレのステンドグラス、(4) 倉庫につながってるらしいドア)

シュトーレン

帰り道、1867年創業という Schreiber というお店で、おやつの アイアーシュッケと、お土産用のシュトーレン (Stollen) を購入。シュトーレンドレスデンが発祥と言われているらしい。クリスマスに食べる重たいフルーツケーキで、厚い砂糖の層に覆われている。素朴な味で美味しかったが、ちょっと甘かった...。


シュトーレン

(切ったところ)