[たび][たべもの] 鮒鮨、彦根、関が原に伊吹山

鮒鮨

昨日の日記は川魚シリーズでまとめようと思ったのに、大切なことを書くのを忘れていた。
鮒鮨(ふなずし)である。

発酵食品である鮒鮨は臭いがきつくてかなり酸っぱく、好き嫌いの分かれる味。私は今のところ好きでも嫌いでもないが、好きになりたいと思って琵琶湖に行くたびに一匹買って、皆で一切れずつ食べることにしている。強烈な味だけど、お酒には合うと思う。が、現地の人はお茶漬けにして食べるらしいのだが、それはまだ試してみる勇気がない。

全体的に高いのだが、さらに値段にばらつきがあって、安いのは中国産の鮒を使用している。一番いいのは琵琶湖産のニゴロ鮒らしい。大きいものだと一匹ゆうに1万円くらいはする。やはりここは一度、最高級品を食べてみなきゃだめだろうか。

彦根

さて、琵琶湖での合宿を終えた後は車でぐるりと湖畔を回り、反対側の東岸にある彦根へ。湖畔の小高い山の上に作られた国宝の彦根城は昔の天守閣がそのまま残っていて、なかなか見ごたえがあるのだが、城内には車道がひかれ、敷地内に学校があったりする。

彦根の街並みは昔の城下町の面影を残していて楽しい。正門のすぐ前500mほどに渡って、江戸時代の城下町を再現した白壁に黒格子の街並みが続く。それぞれ土産物屋や料理屋になっていて、「夢京橋キャッスルロード」というちょっと恥ずかしい名前が付いている。

地方都市なのに以外に銭湯が多くて、事前に調べたら城の近くに6軒あるということだった。車が通れそうもない細い路地を歩いて一番ボロそうな末広湯に行ったら、既になくなってしまったということ。一足遅かった。残念。少し歩いて、山の湯という別の風呂に。これも渋くて怪しくていい感じ。

関が原

翌日は伊吹山に登ろうとしたら強風でケーブルカーが運休だった。山頂近くまで車道が通っているので、では車で、と思ったらこの道も濃霧のため閉鎖。しかたなく近くの関が原に行って、資料館を見たり、古戦場を歩いてみたりした。いつも新幹線で通るばかりで歩いたのは初めてだけれど、こじんまりした盆地で、一日あれば全部歩いて回ることができる。こんな小さな土地で、たった1日で、天下分け目の合戦が行なわれたのかと思うとなんだか感慨深い。

面白かったのは、関が原の人々はどうやら石田三成派らしい、ということ。資料館の展示はあからさまに三成支持色が強く、徳川家康の人格に関してかなり否定的。街中でも、徳川家康が陣を張った場所は義理程度に立て札があるだけだが、石田三成が陣を張った笹尾山という小高い丘は、当時のままに木を組んだ柵が張り巡らされ、山頂には音声案内付きのゴージャスな案内板があるのだった。そして、三成が陣を張ったその場所には立派な石碑があり、訪れたのがちょうど、合戦のあった9月15日の直後だったためかもしれないが、大量の食物が奉納されてたのだった。

伊吹山

午後になって天候が復活し、車で伊吹山スカイラインを登った。1377mの立派な山なのだが、ほぼ山頂近くまで車で行けてしまう。そこから高山植物の茂る中を歩いて山頂へ。苦せずして、百名山1つゲット(笑)。伊吹山ヤマトタケルのミコトが遭難しかけたという伝説があり、山頂にはヤマトタケルノミコトの像があった。あいにく山頂は雲の中で景色は望めなかったが、途中からは琵琶湖や関が原を眺めることができた。

長浜

あとは長浜まで車で戻って風呂に入って長浜城を見た。長浜城はコンクリ造りで風情はないが、城の上から見る夕焼けはなかなか美しかった。
また長浜には黒壁スクエアという古い建物を生かしたエリアがあり、ぶらぶら歩きが楽しい。