メンチカツ

週末のことだが、メンチカツを作ってみた。食の嗜好と掃除が面倒くさい関係で普段はめったに揚げ物をしないのだが、なんとなく気が向いてしまったのだ。随分昔にコロッケは作ったことがあるけど、メンチカツを作るのははじめて。

要はハンバーグに衣を着けてあげたようなもんでしょ? とレシピも調べず、みじん切りの玉ねぎを炒めて、ミルクでしとらせたパン粉と全卵と共に合いびき肉と練り合わせ、塩・コショウ、それに隠し味のケチャップなどと練り合わせる。普段洋風肉料理をあまり作らないので、ナツメグとかオールスパイスとかそれらしいスパイス類がないのが悲しいところ。

ついでに少量のひき肉はよけておいてみじん切り玉ねぎと共に炒めて塩コショウで適当に味付けし、茹でてつぶしたジャガイモと混ぜてコロッケにしてみた。

コロッケもメンチカツも適当な小判型にまとめて、小麦粉をはたいて溶き卵にくぐらせ、パン粉をぎゅっと押し付けて、後は適当に油で揚げるだけ。適当に作ったわりには、それらしい感じになった。

メンチカツは、店で買うものより随分と優しい感じになった。ミルクや卵を練りこんだせいかふわっとして噛むと肉汁じゅわっな感じで味はなかなかだと思うのだが、なんとなく肉っぽさというか、そう、男らしさが足りない感じ。コロッケの方は、なんともコロッケですとしか表現しようのない味になったが、やはりなんとなく迫力に欠けて、よく言えば家庭的に優しい感じの味になった。美味しいんだけど、ちょっと物足りないんだなあ。

実は私の母もあまり揚げ物を作らない人なので、我が家ではめったにコロッケを自作するということがなく、コロッケ・メンチは肉屋で買ってきたものが我が家の味だった。肉屋のコロッケといえばラードで揚げるのが世の常。今回はサラダ油で揚げたために、こってりしたラードのコクが再現できずに、物足りなさに繋がったのではないか、などと分析してみた。

使う肉にも工夫ができるかもしれない。普通のひき肉を使うのではなくて、塊肉を買って叩いて使ってみたらどうだろう?ところどころ大き目の塊を残しておいたら、肉っぽい食感が楽しめるのではないだろうか。パン粉のつなぎは少なめにして、玉ねぎを大目にして甘さを出すのはどうだろう?

などなどと研究のアイディアは尽きない。けれど、我が家にはメンチカツやコロッケを揚げると揚げただけ全部食べようとする人が約1名いるので、このメニューは大変に危険だということも判明した。とりあえずこのメニューはしばらく封印して、ほとぼりが冷めた頃にまた挑戦してみようかな。