どろ焼き

先週は仕事で神戸へ。昼間はごく真面目にしごとをこなし、夜は特に用事がなくて、一人で三宮の街を探索した。
二泊の出張のうち一日目はごく普通の居酒屋で食べたのだが、二日目はなんだかジャンクなものが食べたくなって、お好み焼きのお店へ行ってみた。

席に着くとまず、
「当店は食べ放題と普通のオーダーがありますがどちらになさいますか?」
ええー、いきなりその二択?
ちょっと考えさせて、とメニューを見たところ、この食べ放題メニューが安い。サラダととりあえず三品と、焼き物メイン(粉もん)が食べ放題で1500円、これに+1000円で飲み放題がつく。メインに粉もん以外の鉄板焼きも食べ放題にすると 2000円になる。
粉ものを2品食べれば元が取れる価格帯かなと思ったのだが、二品食べるのは無理そうだったので、普通のオーダーに。

それと、ビールのアテに、かしわ屋さんのひねポンなるものを注文。食べてみるとやたらと固くて筋ばった鶏肉を茹でて、ポン酢をかけてあるもの。なるほど、ひね鶏=老鶏なのだ。固いし、ちょっと鶏っぽい臭みもあるし、なんじゃこりゃと一口食べてびっくりしてしまったのだが、諦めて食べ続けていると、コリコリした食感と噛めば噛むほど味がでてくる感じが後をひいて、お酒のツマミとしては悪くない感じ。

メインには、この店で有名らしい「どろ焼き」のミックスを注文。しばらくすると店員さんが焼き上がったものを持って来て、目の前の暖めた鉄板に置いてくれた。見た目はダレたお好み焼きというか、膨張したオムレツというか、どてっとした形状。食べてみると生地の味はたこ焼きというか明石焼に近い、ふわとろっとした食感。

食べ方が変わっていて、壁に貼られた説明によると、鉄板上の物体をスプーンですくって、
・そのまま食べる
・出汁をつけて食べる(明石焼風)
・ソースやマヨネーズをつけて食べる(お好み焼き風)
・出汁にソースを入れて食べる

とある。出汁にソースを入れるというのはなんとも奇異に感じたが、やってみると結構美味しい。
神戸では明石焼に出汁とソースをかけて食べるというのを聞いたことがあるが、それと同じ理屈らしい。

お店のWebページによると、メニューにないたこ焼きを食べたがったお客さんに対応するために、鉄板でそれらしいものを焼いたのがどろ焼きの起源らしい。
でも今はこの店では鉄板たこ焼きも、もんじゃ焼きもメニューにある、れっきとした別の食べ物なのだった。

地元のスーパーもウロウロしてみたが、多種多様なお好みソースや、たこ焼き用具の品揃えにしびれたのであった。ソースを全種類買い込まないように我慢するのが結構大変。