松之山温泉、六日町の雲洞庵

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

松之山温泉

年末年始は長野方面に友人たちとスキーに行っていたのだが、元旦に一旦帰京して、翌日あらためて、スキー場と数10kmしか離れていない松之山温泉に行った。久しぶりに実家の母などと家族で温泉でゆっくりしようという趣旨である。

松之山温泉というのは、新潟県と長野県の県境近く、駅から離れた山の中に宿が10数軒こじんまりと集まっている、隠れ湯っぽい場所である。太古の海が閉じ込められて、長い年月の後に温泉に溶け出しているのだそうで、山の中の温泉だというのにお湯が塩辛い。でも単に海水っぽいのではなくて、妙な苦味があるし、ちょっと石油っぽい、変わった匂いがする。日本の三大薬湯のひとつで、傷や病気によく効くそうだ。宿の露天風呂でしばらく浸かっていたら、湯温は高くないのに、あとあとまで体がポカポカしてとても気持ちよかった。お肌もスベスベ。
日頃、火山列島の端っこにせせこましく住んでることを恨みがましく思うこともあるけれど、こういう良い温泉に出会うと、日本人でよかった〜と思う。

宿の前の土産物屋を見ていたら、手造りっぽい味噌で「農薬化学肥料不使用」とか書いてあるのが美味しそうだったので、思わず購入。旅先で2kgの味噌を背負い込む羽目になった。

と思ったら、この温泉のヘビーリピーターである実家の母は、「ここのお味噌は美味しいから、お友達にたのまれちゃったのー♪」と、味噌を大量購入。10kg以上買い込んで、宅急便で自宅に送ったらしい。温泉に来ているのか、味噌の買い付けに来ているのかよくわからない人である。

宿の夕飯は、山菜や川魚を盛り込んで、手の込んだもの。お腹に軽くてヘルシー。こだわりの自家製だというお米がすごく美味しい。
翌朝は、正月三ヶ日ということで、朝から餅つき大会。まずは、つきたての餅の入った、山菜たっぷりの雑煮が出てくる。その後、お好みで大根おろし、きな粉、あんこ餅。お餅はあまり得意でないのだが、つきたてのはさすがに美味しかった。


(つきたてお餅の朝食。お神酒付き!)

一晩ゆっくりして、翌朝ほくほく線の「まつだい」駅まで送ってもらった。意外と立派な駅で、土産物やとこじんまりしたスーパーマーケットが併設されている。電車の時間までしばらくあったので、土産物を見てぶらぶらしていたら、手に大量の物品を持ってレジに並んでいる人々がいる。よく見ると、母達だった。「お豆が安いのよ! それにすごく質がいい!」と大騒ぎしつつ、地元産の大豆や青大豆を大量購入している...。やっぱり買い付けに来てるとしか思えない。

といいつつ、見たら珍しい豆が手ごろな値段で売ってたので、私も思わず購入。「虎豆」というファンキーな模様の豆と、「さといらず」という大豆の一種。気がつくと、規模は小さいながら似たような行動パタンをとっていて、DNAって恐ろしい、と言うしかない。

雲洞庵

途中、六日町駅で一旦降りて、雲洞庵(うんとうあん)という古刹で初詣。しんしんと雪のふりしきる中、寺の窓は開けっ放しで、ピリっと冷えた空気が気持ちいい(が、修行は大変そう...)

六日町は今年の大河ドラマの「天地人」主人公の直江兼続の生誕地だそうで、駅前にも大きな看板、さらにあちこちに直江兼続関係ののぼりがあった。ご当地キティちゃんも、兼続のかぶっていた「愛」の字のついた兜をかぶって頑張っている、という手回しのよさである。
雲洞庵も幼少の兼続が修行したゆかりの寺。翌日、テレビで大河ドラマを見ていたら、実物とだいぶ違う雲洞庵が出てきて、「テレビの雲洞庵、実物に比べると小さっ!」などと言って大喜びしたのであった。


(雲洞庵の赤門)