El Forcat @ Valencia

Valencia風のパエリアが食べられる店を教えて! とお願いしてホテルのフロントに薦めてもらったお店。旧市街の中ではここか、La Riua (ラ・リウア)がお勧めらしい(ただし2007年8月末の訪問時、La Riua は夏季休業中であった)。 全体的に現地の人がいくレストランは旧市街ではなく、港の近くの新地街のほうらしい。旧市街に限らなければもっと選択肢があるのよー、と言っていた。

El Forcat は、なんだかアットホームな雰囲気の綺麗なお店だった。店内には米を作っていたり、パエリアを作っていたりする、バレンシアの伝統的な風景を描いた絵がたくさん。爽やかな色合いのステンドグラスやちょっとイスラムっぽいタイル使いもバレンシアっぽい。

予約時にパエリアを人数分注文してもらったので、まずは前菜を頼んで食べつつ待つ。前菜は、サラダ (Ensalada Valencia) に、エビのゆでたの、イカのフライ (Calamares Romana)。ゆでただけのエビがとても美味しい。

そうこうするうちに、バレンシア風パエリア登場。日本でよく見るパエリアは具が米の上に綺麗に並べてあるものだが、ここのは具が米に埋没して、絶妙な一体感を見せている。具は大量の骨付きの鶏肉、大量のモロッコインゲン、白い大きな豆。シンプルかつすごいボリューム感。鶏肉の旨みがご飯にぎっしりと染み渡り、インゲンがそれを支えて絶妙なコンビネーションになっている。オーブンで仕上げたらしく表面がちょっとカリっとし、なべ底のおこげの具合も完璧。残念ながらうさぎとカタツムリは入っていなかったが、ここのパエリアは今回の旅の中で一番気に入った。

英語はまったく通じなかったが、お店のおねーさんも非常に感じが良くて、楽しく食事できた。最後に頼んでもいないのにサービスでウィスキーと大量のチョコレート菓子。しかもウィスキーはなぜかボトルごと置いていく気前のよさ。これ、全部サービス。なんというホスピタリティ。