Museo del Jamon @ Madrid

スペインといえば、ハモン・セラーノに代表される生ハムが有名である。バルに行くと沢山の生ハムが吊り下げられているし、売店でサンドイッチを買おうとしても必ず生ハム入りのものが売っている。今回の旅の目的の一つは、いやというほど生ハムを食べまくることだったのだ。

マドリッドに、そんな目的にぴったりの店があった。その名も Museo del Jamon、スペイン語で「生ハム博物館」という意味である。気取った店ではなくて、チェーン展開していてあちこちに支店がある。名前に負けず、店内だけでなく外から見えるショーウィンドウにも大量の足つき丸ごと生ハムが吊り下げられている。

お店に入って、まず生ビールを注文。1杯1.1ユーロと安い。突き出しに、サラミを2cmくらいに分厚く切ったのを山盛り出してくれる。それだけで一晩飲めそうな勢いだが負けてはいけない。最高級の、ハモン・イベリコ・ベジョータを大皿に切ってもらう(ちなみに一人で食べたわけではなく、5人で行きました)。

生ハムと一口にいうが、実はいろいろなグレードがある。
普通のが、ハモン・セラーノ (Jamon Serrano)。
ちょっと高級なイベリコ豚のが、ハモン・イベリコ (Jamon Iberico)。
もっと高級なのが、どんぐりの実だけを食べたイベリコ豚で作ったハムで、ハモン・イベリコ・ベジョータ (Jamon Iberico Bellota) と呼ぶ。さらには熟成の長さで12ヶ月とか24ヶ月とか、いろいろグレードがあるらしい。ちなみにベジョータとは「どんぐり」の意である。

普通のハモン・セラーノとハモン・イベリコ・ベジョータでは値段も大幅に違う(10倍くらい違ったりする)が、色も違うし、熟成の度合いから来る旨みも違う。ナントカを質に入れても高いのを食べたくなる系のものである。ちなみに写真のは約40cmくらいの大皿にてんこ盛りで30ユーロ(5千円)くらい。高いが、日本で食べるともっとトンデモナイ値段がする。

生ハムを口に入れるとほのかに、木の実のような香ばしく甘い香りがするのは、どんぐりを食べて育った豚のせいだろうか。かなり塩がきつく、脂もあるやつをモグモグと噛んでいるとだんだん味が出てきて、スルメイカのような喜びがある。そこにクイッと冷たいビールを流し込む幸せ。ああ(吐息)。

ちなみに普通のやつの他に lomo というヒレ肉で作った脂のないやつもあり、こちらは未食。ハム博物館といいながら、ハムだけではなくてソーセージなどの乾肉系や、イカとかタコのおつまみもいろいろある。Sol駅近くの店舗は1F は立ち飲みでハム売り場と併設、2F はレストランになっていて座って食事ができるらしかった。

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