高校校舎の建て替え

ダイレクトメールを何ヶ月も放置しておく傾向がある。机の上の籠に積んであるのだが、蒸し暑さで眠れなかったのでゴソゴソと起きだして整理してみた。

その中に、高校の同窓会からの連絡が入っていた。いつもろくに読まずに捨ててしまうが、今回は見出しの文字が目を引いた。

「校舎改築について」

高校の校舎は、戦前から建っている、古い素敵な洋館だった。キリスト教系の学校だったから、クラッシックなデザインの石の階段を登ったところに、たしか英語で聖句が書かれていた。校舎がぐるりと中庭を取り囲んでいて、その真ん中にこれまた古い礼拝堂が建っていた。礼拝堂の中は夏でもちょっとひんやりしてカビ臭い。硬い木の椅子に座って説教を聞き、讃美歌を歌っていたのはつい最近のことのような気がする。

日付を見たら、7月7日に取り壊し前の一般公開を行い、そのあと夏休みを利用して改築を行なうと書いてあった。
新しい校舎は近代的になり、高層化もするらしい。
もっと早くにメールをチェックしておけばよかった。もう、私の知っている高校の校舎はどこにもなくなってしまったのだなあ...