物持ちが良い

長年、プラダのショルダーバッグを愛用している。無論ケチで服飾品に興味のない私が自分で購入するわけもなく、たしかバブル全盛だった学生時代に母に貰ったものだと思う。プラダが好きなわけでもないがずっと愛用していたのは、丁度良い大きさだったのと、別のバッグを買うほどの熱意もなかったからだろう。
ナイロン製のただのショルダーバッグが何万円もするはお金の無駄遣いだとずっと思っていたのだが、10年以上も酷使に耐えたところを見ると、ブランド品は丈夫で長持ちするという説はあながち嘘ではないらしい。もっともさすがに限界が来たようで、あちこち縫い目がほころびはじめた。
ふと思い立って裁縫箱を取り出し、ほころびた縫い目を繕ってみた。表地の縫い目の小さなほころびを繕って、その裏地側に出来た大きなほころびを繕ってみたら、なんとかまだ使えそうな様子になってきた。もう寿命だという気もするけれど、完全に修復不可能になるまでもうちょっと使ってみよう。物を大事にするというのは良いことだ。

姉の日舞の発表会があるというので、久々にデジカメを取り出してみた。が、試してみたところ、どうも調子が悪い。ピントがちゃんと合わなくて、ソフトフォーカスがかかったみたいに写ってしまう。接写はピントが合うので、レンズが汚れているというわけでもなさそうだし。
このデジカメは5年ほど前に、アメリカに行く前に買ったものだから、そろそろ寿命なのかもしれない。ケータイのデジカメで日ごろの用は足りるのだけれど、いまいち美しさに欠けるのが気になってはいるところなので、新しいデジカメに買い換えるべきか。いや、むしろ、より高性能のデジカメのついたケータイに買い換えるべきか。悩ましいところである。