脱皮する爪

足の親指の爪が剥がれた。といっても生爪を剥がしたといった痛々しい話ではない。
ジョギングをやっていると、たまに靴に当たって足の爪が紫色に充血してしまうことがある。そのまま放っておくとだんだん表面がぼこぼこして爪が分厚くなり、紫色が薄くなって、数ヵ月後にポコっと古い爪が取れる。その下には新しい、できたてほやほやの爪が隠れている。古い爪が取れる時に、一発でポロっと綺麗に取れると、非常に気持ちよい。(たまに部分的に生爪が残っていて、痛い思いをすることもある)。

生えてきたばかりの爪はまだ固まっておらず、やわらかくて丁度ソフトシェルクラブの殻のようである。見ると面白いのだがこの状態は以外に不便で、歩きづらい。特に足の親指の場合、歩いている時に大きな力がかかる。爪が柔らかい状態だとこの力を受け止めきれず、なんとも頼りない感触がするのだ。爪は、指の先端の骨の無い部分で外骨格的な役割を果たしているらしい。
というわけで、爪の脱皮後は、ちょっとだけ脱皮後のカニの気持ちが分かるようになる。