スイスのスーパー

朝、雪の降りしきる中、朝食を求めて町にさまよい出た。スイス人の朝は早く、7時ともなると沢山の人が道を歩いている。スーパーも7時開店だ。
ホテルのあるのはオペラハウスのあるあたりで、東京で言えばかなり繁華街に属するのではないかと思われる。しかし、普通の生鮮食料品を売るスーパーなども沢山あって、そういう意味ではかなり便利なのであった。
とりあえず、スーパーを検分。
思ったとおり、チョコレートとチーズは種類が豊富である。価格も、物価の高いスイスにしてはそれほど高く感じない。野菜も思ったより沢山ある。魚はほとんどなく、凍ったエビやマスのような魚が申し訳程度においてあるだけのようだ。肉はそれなりに種類も多いが、価格も高い。レバーなどのモツ類もいろいろ食べられているらしいのはさすが肉食文化圏らしいのだが、ほとんどの肉類はきっちり真空パックされて、綺麗に棚に並べられて売られていて、清潔ではあるがなんだか活気がない。
同じスイスでもフランス語圏のジュネーブではいろいろな食材がそのままで陳列棚に並べられて、店の人とやりとりして切ってもらったり包んでもらったりするようなシステムで、とても活気があった。このあたりがラテン系とゲルマン系の食に対する情熱の違いだろうか。。と思ったりして。
パン売り場は楽しい。いろいろな種類のパンが無造作にケースに入れられて、客はそれを袋に詰めて買っていく。ドアがガラスになっていて中のよく見えるオーブンがパンケースのすぐ隣においてあり、クロワッサンなどが焼かれてだんだん黄金色になっていく様子がよく見える。ドイツ語圏であるが、パンはフランス風のようで、クロワッサンはポピュラーだし、他のパンも形は素朴だが、フランスパンのような粉と水だけで作った、外がカリカリで中がフワフワなものが多い。名前は分からないが、もっとモチモチした独特な食感のパンもある。どれもとても美味しい。

スーパーの2Fがカフェテリアのようになっていたので、そこで朝食を摂る。マッシュドポテトを具にしたキッシュのようなパイと、コーヒー、モモのジュース。それに、ハンドボールほどの大きさの Jawa-Burli(uにウムラウト)という無骨な形のパンをつける。丸く成型したパンをくっつけて焼いて、くっつけたところからちぎったものを1個として売っている。だから、前から見ると丸くて茶色いフランスパンみたいなのだが、後ろ側は柔らかい中身が丸見えなのだ。なんでそんな面倒くさいことをするのか良く分からないが、そういうパンなのだろうなあ。