大山→日向薬師→七沢温泉

夏である。山である。今年の夏は大きな山2つに登る計画なのだが、昨夏以来この一年間なんにも練習してないのである。やばい、ってことで近場の大山にトレーニングに行くことに。
大山は江戸時代から続く民間山岳信仰のメッカで、今ではケーブルカーなどもあり、あんまり本格的登山という雰囲気ではない。しかし傾斜はきついし、ケーブルカーを使わずに下から登れば950mくらい高低差があったりして、ちゃんと登ると結構大変。手頃だけど良い練習になる山なのだ。(途中で名物のカキ氷だの豆腐だのを食べられる、というのも良いところ)
小田急伊勢原の駅からバスに乗り、大山下まで。バスの終点から先は、地面のタイルに描かれた大山コマの数をかぞえてつつ、ケーブルカー駅まで10分ほど登る。そこから先は傾斜のきつい「男坂」とちょっとゆるい「女坂」に別れるが、ここは男坂をチョイス。すごい急登が続く道を40分ほど頑張って登ると、ケーブルカーの終点である下社に出る。ここから90分ほど頑張ると頂上。体の準備ができているときなら楽勝(な、はず)なのだが、なにしろ鈍っているので辛かった。そしてこの日は各地で30℃を超える猛暑の日。大山のある付近は日ごろから湿度が高いので有名なところでもあり、温度と湿度のおかげですごい勢いで汗が噴出する。サウナに入ったってこうはいかない、というくらい。

頂上でおにぎりを食べて一休みし、下山。いつもは始点と同じところに降りるのだが、今回はちょっと遠くまで歩いて見ることにした。登ったのと違うルートで「見晴台」と呼ばれる場所まで降りて、そこから九十九折と呼ばれる長〜いくねくねした登山道を下りながら、日向の方へ。途中で源頼朝もおまいりしたと言われる、日向薬師という古いお寺を見学。苔むした山の中に藁葺き屋根の、とても美しい本堂が建っている。なかなか立派なお寺なのだった。とはいえ、お寺は山の中腹に位置しており、下山で疲れた足に、参道の石段はかなりキツかった。また汗が噴出す。
そこから寺の裏手を越え、林道をてくてくと歩いて厚木市の七沢(ならさわ)温泉へ。温泉宿がいくつかあるだけ、っていう非常に地味な温泉地だったが、どこも千円程度払えば日帰り入浴できる。透明で特に臭いはないがアルカリ性の強いお湯で、浸かっていると肌がつるつるとしてくるようだった。